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2017年07月24日

はつゆき型護衛艦 「まつゆき(DD-130)」 一般公開

平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




みなさん、お久し振りです。

いよいよ夏本番が近づき、新潟でも猛暑が続いたかと思えば、急に豪雨になったりと、せわしない天候が続いております。

さて、この時期と言えば、個人的には海上自衛隊の県内寄港による乗艦見学が夏の風物詩となりつつあります。

この土日の両日、新潟市東区地内の新潟西港山ノ下埠頭において、海上自衛隊「はつゆき型」護衛艦の9番艦である「まつゆき(DD-130)」の一般公開が催されておりましたので、今年も見学に行ってきました。

昨年の同時期、新潟西港に寄港した「あさぎり型」護衛艦である「せとぎり(DD-156)」の前級となるのが今回寄港した「はつゆき型」護衛艦です。

現在、「まつゆき」は護衛艦隊直轄の第14護衛隊(かつて沿海域警備を担う地方隊籍にあった二桁護衛隊)に所属し、定係港は京都府に所在する舞鶴基地です。


「あさぎり型護衛艦」について詳しく知りたい方は、ウィキペディア「はつゆき型護衛艦」を参照願います。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




昨年の「せとぎり」以上に生憎の雨模様。

最終日となる日曜日は午前(9時から11時30分)と午後(13時から15時30分)に艦内を見学できましたが、午前中は激しい雨が降るとの予報だったため、多少雨雲が薄くなる午後から訪問。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




全長130m、基準排水量3,050トン(満載排水量4,200トン)

「せとぎり型」(全長137m、基準排水量3,500トン)の次級となる「むらさめ型」(全長151m、基準排水量4,550トン)以降の汎用護衛艦に比べると一回り小さく、欧米では駆逐艦(Destroyer)ではなくフリゲートに分類されるサイズですが、それでも間近で見ると、その大きさに圧倒されますね。

行楽期の日曜日ですが、かなりの悪天候のため、昨年の「せとぎり」寄港時に比べ、来訪した市民は疎らです。

ただ、マニアは雨が降ろうが槍が降ろうが関係ありませんので、甲板が人で溢れかえらない雨天は寧ろ好機ともいえます。

甲板上でも傘をさすことは許可されていますが、人混みの中では危険性が高いので、雨衣の着用をお勧めします。

また、一眼レフカメラなどをお持ちの方は、カメラ用のレインカバーも用意した方がいいでしょう。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




本級は従来の対潜護衛艦(DDK)及び対空護衛艦(DDA)の後継として、これらの機能を統合する目的で誕生した現行の汎用護衛艦(DD)の第一世代艦型として設計され、1980年代に合計12隻が大量建造されました。

対艦ミサイル、対空ミサイル、対潜ミサイル、魚雷などの各種兵装をバランス良く配置し、加えてC4I機能や電子戦機能、艦載ヘリ運用機能をはじめ、現代の海上戦闘に対応できるシステム艦として長らく活躍しましたが、1番艦の建造から35年以上が経過した近年では老朽化に伴い年々除籍が進み、現在では練習艦に艦種変更された3隻を含めて5隻が残るのみです。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




1986年3月竣工の「まつゆき」も今年で艦齢31年に達し、海上自衛隊の運用する汎用護衛艦(DD)では最も旧式の部類となります。

護衛艦隊直轄のDDとしては、「まつゆき」(護衛艦隊第14護衛隊)と「あさゆき」(護衛艦隊第13護衛隊)の2隻が残るのみです。

しかし、「まつゆき」を含めて後期建造型の3隻については今後も順次延命改修が施され、あと数年は護衛隊及び練習艦隊で活躍するようです。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




「あきづき型」や「あさひ型」などの最新艦艇に比較すると性能面では見劣りはしますが、近年ではまずない大量建造によって昭和末期から平成初期までの間、長らく護衛艦隊の中核を成し、現在の海上自衛隊の発展史に欠かせない艦型であります。

いずれにしても、あと数年もすれば除籍が進み、その姿を見られなくなる可能性が高く、下手をすれば個人的に「はつゆき型」に乗艦できるのはこれが最初で最後かもしれず、今回の寄港は貴重な機会とも言えます。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲上部構造物両舷に設置された高性能20mm機関砲(ファランクス CIWS Mk.15 mod.2 ブロック0)の機関部(M61 バルカン)




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲米軍のMk32短魚雷発射管(324mm口径)を国内でライセンス生産した68式3連装魚雷発射管(HOS-301)




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開



昨年の「せとぎり」では甲板上が人で溢れかえっていましたが、14時を過ぎたころには艦上見学者は疎らに・・・。

甲板上では見学者が滑って転倒しないように、自衛官がせっせと雨水をはいていました。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲本艦の主砲であり、優れた対空戦闘能力を有する62口径76ミリ単装速射砲(オート・メラーラ 76mm コンパクト砲)




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




猛烈な雨のため、レンズもビショビショです・・・。

マニアはともかく、一般人には厳しい環境です。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲62口径76ミリ単装速射砲薬砲




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲前甲板に設置された艦載用対潜ミサイルシステムである74式8連装アスロック((Anti Submarine ROCket)発射機




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




当日は艦橋など艦内見学の実施はなく、甲板上を一周するシンプルな順路でした。

また、哨戒ヘリは展示されていましたが、ヘリ甲板やハンガーへの立ち入りもできなかったため、外から見上げるかたちとなりました。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲後部煙突直前から両舷に向けて発射するように設置されたハープーンSSM(艦対艦誘導弾) 4連装発射筒




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲本艦は両舷に4連装発射筒を1基ずつ備え、最大8発のハープーンSSMを運用可能




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲艦尾甲板に設置された個艦防空用のシースパロー短SAM(短距離艦対空誘導弾) 8連装発射機




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲訓練弾が装填されているキャニスター




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




後部甲板から望む信濃川河口。

忘れてましたけど、磯の香もしませんし、まだここは川なんですよね。

ここから1kmほど北上すると日本海に注ぎます。

十日町あたりの上流の水は透明でキレイなんですけど、なんか信濃川河口の水はいつも茶色く濁っている印象があります。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開

▲艦載ヘリは米軍の哨戒ヘリであるSH-60Bシーホークを三菱重工業がライセンス生産したSH-60Jで、後部のヘリ格納用ハンガーに1機を格納可能




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




甲板から埠頭を眺めます。

晴天であれば見学者の列が並んでいると思うのですが、今日は待ち時間ゼロで乗艦できました。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




埠頭には毎度お馴染みとなった陸上自衛隊新発田駐屯地に所在する第30普通科連隊から82式指揮通信車、高機動車、軽装甲機動車、偵察オートバイが出張展示していました。

雨の中、お疲れ様です。




平成29年7月23日 海上自衛隊 はつゆき型護衛艦 DD-130 「まつゆき」 一般公開




「まつゆき」乗員の皆様、当日はご丁寧に対応していただき、ありがとうございました。

皆様のご健勝とご活躍をお祈りしております。


なお、新潟西港での艦艇寄港は終了しましたが、8月26日(土)、27日(日)の両日には佐渡市両津港に多用途支援艦「ひうち」、9月2日(土)、3日(日)の両日には長岡市寺泊港にミサイル艇「はやぶさ」、「うみたか」が寄港予定で、艦内見学が可能です。

艦艇に興味のある方は、是非とも夏の思い出づくりに足を運んでみてはいかがでしょうか。

それでは!









イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


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Posted by JP-SWAT.com at 22:32イベント海上自衛隊(JMSDF)

2016年09月24日

ひゅうが in 新潟東港

平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


みなさん、こんにちは!

本日から明日までの間、 新潟県北蒲原郡聖籠町の新潟東港において自衛隊・消防関係機関が参加した「海上防災フェスタ」が開催されます。

本イベントの最大の目玉である海上自衛隊の「ひゅうが型」ヘリコプター搭載護衛艦の一番艦である「ひゅうが(DDH-181)」の一般公開に早速行ってきました。

詳細な記事は後日として、とりあえず第一報で会場の雰囲気をお伝えするため画像のみ掲載します。

会場駐車場には県外ナンバーの車両も多数集結。

開場時間には既に満車状態で、艦内見学には長蛇の列が伸びていました。

手短に本日の感想を一言で表すと・・・


デカい(全長197m・全幅33m・満載排水量19,000トン)

広い(ヘリコプター最大積載機数11機・最大3機が同時発着可能)

高い(全高48m・建造費1,200億円)

よってカメラの画角に収まらない・・・(広角レンズ必須)


明日の夕方まで一般公開されているので、この感動を味わいたい方は是非足を運んでみてください。

なお、「ひゅうが型護衛艦」の詳細については、ウィキペディア「ひゅうが型護衛艦」を参照願います。




平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開


平成28年9月24日 海上自衛隊 ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦 DDH-181 「ひゅうが」 一般公開







イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


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MIGHTY FLEET 精強なる日本艦隊


  

Posted by JP-SWAT.com at 23:58イベント海上自衛隊(JMSDF)

2016年07月25日

救難隊の緊急自動車

航空救難団新潟救難隊の緊急車両




みなさん、こんにちは!

数日続いておりました護衛艦「せとぎり」ネタも最後です(多分・・・)。

当日、会場で珍しい緊急自動車を見つけたので、おまけ程度にご紹介したいと思います。

緊急自動車マニア以外の方はスルーして下さいね。




航空救難団新潟救難隊の緊急車両



車体の表記を見てのとおり、航空自衛隊入間基地の分屯基地である新潟分屯基地所在の航空救難団新潟救難隊の車両です。

当日は新潟救難隊所属の捜索救難機(U-125A及びUH-60J)が護衛艦上空において展示飛行を行っており、これの現地連絡役として救難隊員が現地入りしていたようです。



航空救難団新潟救難隊の緊急車両



車種は日産自動車が製造するミドルサイズのクロスオーバーSUVであるエクストレイル。

パトカーや消防車、血液運搬車からJRの保線作業車両まで他の緊急自動車にも数多く採用されている定番の人気車種です。

塗色は緊急自動車としては珍しい特徴的な青色ですが、捜索救難機と同じ洋上迷彩を意識しているのでしょうか・・・。

パトカーなどと同じく、スピーカー付きのV字型赤色灯(散光式警光灯)をルーフ上に装備し、緊急走行が可能となっています。



航空救難団新潟救難隊の緊急車両



以下蛇足ですが、恥ずかしながら空自の救難隊が緊急指定自動車を運用している事実をこのとき初めて知りました・・・。

いえ、消防と同じように人命救助という重大任務から“航空救難最後の砦”である空自救難隊での緊急指定自動車の運用は当然だと思います。

しかし、同種の海上航空救難任務を遂行する海上保安庁が陸上において緊急車両の運用を許されていないという有名な話を聞いていたので、自衛隊の航空救難隊だけに認められているのが意外だったのです。

海上保安庁では有名な特殊救難隊(SRT)や特殊警備隊(SST)ですら緊急指定自動車を運用していません。

巡視船や航空機を運用していても、特殊救難隊や各管区の潜水士などが陸上経路で救助現場まで急行することは珍しくなく、実務上の弊害から警察庁への再三の申請にも関わらず緊急自動車運用性の必要性が認められず、却下されているようです。

一刻一秒を争う救命現場に赴く際でも、緊急走行で急行する消防の救助隊を尻目に、海上保安庁の車両は一般車両と同様に信号や制限速度を遵守しなければならないのです。

これも実におかしな話です。

東日本大震災をはじめ近年の大規模災害現場では、海保も消防や警察、自衛隊と同じように陸上における航空救難活動を数多く実施しています。

少し話が脱線しましたが、空自の救難隊と同じく、一刻も早い海保救難隊運用車両の緊急自動車指定が望まれます。

それでは!







イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト



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Posted by JP-SWAT.com at 23:32イベント航空自衛隊(JASDF)

2016年07月24日

最近の陸上自衛隊普通科隊員装備 #02

陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備



先日の護衛艦「せとぎり」一般公開イベントにおいて装備展示を行っていた陸上自衛隊第12旅団第30普通科連隊の皆様に引き続きフォーカスをあてていきます。

なお、前回の記事はこちらを参照願います。




陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲ムック・・・ではなく、全国の普通科連隊に創設されている狙撃班の隊員がギリースーツを着用し、会場内を歩いていた。ギリースーツに対する一般人の馴染みは薄く、その近寄りがたい存在感から興味があっても遠巻きに眺める人が多い。





陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲防弾チョッキなど装身具の展示コーナーを担当していた方の装備。2014年ころから配備が始まった最新装備である防弾チョッキ3型の上からBHI(ブラックホーク)社製のH型ショルダーハーネスを装着し、腰部の弾帯を懸架している。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲懸架された弾帯の正面には小銃用の弾倉ポーチ、左腰部にはロールアップ式のダンプポーチが装着されている。グローブは米軍など欧米のタクティカルユースで愛用者の多いMECHANIX WEAR(メカニックス・ウェア)製だ。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲2003年のイラク派遣を契機に製作された防弾チョッキ2型にクリック・リリース分解機能を追加した防弾チョッキ2型改。当時米軍で採用されていた最新のPALSウェビング・テープ対応のIBA(インターセプター・ボディー・アーマー)に倣い、ベストの前後面に各種モジュラー・ポーチの装着に対応した日本独自規格のモジュラー・ウェビング・テープを設けている。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲通常は両肩部分を防護するショルダー・アーマーが装着されている部分だが、今回の展示では珍しく取り外されていた。両肩部分には滑り止め加工の施されたショルダー・パッドと肩当てした銃床を固定するための小型ストッパーが設けられ、ショルダー・パッドの特徴的なデザインは、ショルダー・アーマーが内蔵式となった防弾チョッキ3型にも引き継がれている。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲旧来の66式鉄帽の後継として、1988年に制式採用された国産の軍用バリスティック・ヘルメットである88式鉄帽。旧来の66式鉄帽が合金製だったのに対し、当時米軍で採用されたばかりの次世代軍用バリスティック・ヘルメットの先駆けであるPASGT(地上部隊個人防護システム)ヘルメットに倣い、88式鉄帽も防弾繊維を合成樹脂で積層加工した軽量な複合素材で成形されている。PASGTヘルメットに比べ、後頭部や側頭部が浅めなのが外観上の特徴だ。2013年ころからは帽体の形状はそのままに成形素材の軽量化を図り、2点式であった顎紐を安定性の高い4点式に変更するなどした改良型の88式鉄帽2型が配備されている。なお、88式鉄帽の防弾性能については一切公表されていないが、諸外国の軍用ヘルメットと同等(大抵の拳銃弾への抗弾能力を有するNIJ規格レベルIIIA)と推測される。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲インナーデザインは米軍が採用していたPASGTヘルメットに近く、ハンモック式のヘッドサスペンションを採用している。2点式顎紐の着脱には金属板を用いた日本独自の固定方式が用いられているが、レプリカでは省略されることが多い。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲偵察用や連絡用に用いられる排気量250ccのオフロード用オートバイであるカワサキKLX250も展示されていた。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲基本的な仕様は市販車と同じだが、ステップ前方の堅牢なガードや車体後部の無線機搭載用ラックなど細部が異なる。



第30普通科連隊の皆様、当日は終始ご丁寧に対応して頂き、ありがとうございました。

皆様のご健勝とご活躍をお祈りしております。

それでは!




イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
架空私設特殊部隊 Team JP-SWAT
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陸上自衛隊 戦闘防弾ベスト(レプリカ)


  

Posted by JP-SWAT.com at 23:38イベント陸上自衛隊(JGSDF)

2016年07月23日

最近の陸上自衛隊普通科隊員装備 #01

陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備



先日、一般公開された護衛艦「せとぎり」ネタ第3弾でございます。

今回はもはや海自は関係なく、埠頭において展示を行っていた陸上自衛隊にフォーカスをあてたいと思います。

当日は陸上自衛隊新発田駐屯地に所在する第12旅団隷下の第30普通科連隊から、高機動車、軽装甲機動車、82式指揮通信車、偵察オートバイが出張展示を行いました。

また、防弾チョッキや88式鉄帽などの個人装備の試着体験ブースなども開設。

装甲車の前には、完全装備の普通科隊員の皆様が並んでおり、見学者からの質問や記念撮影などに快く応じてくれました。

中でも気合の入った装備を身にまとう隊員さんに注目し、個人装備を紹介したいと思います。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲戦闘装着セットの普及が本格化した20年ほど前に比べ、普通科隊員の個人装備の様相は大きな進化を遂げており、海外派遣や米軍との共同訓練などを通じ、先進各国の歩兵装備に比肩する実戦的なブラッシュアップが見て取れる。





陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲旧来の66式鉄帽の後継として、1988年に制式採用された国産の軍用バリスティック・ヘルメットである88式鉄帽。旧来の66式鉄帽が合金製だったのに対し、当時米軍で採用されたばかりの次世代軍用バリスティック・ヘルメットの先駆けであるPASGT(地上部隊個人防護システム)ヘルメットに倣い、88式鉄帽も防弾繊維を合成樹脂で積層加工した軽量な複合素材で成形されている。PASGTヘルメットに比べ、後頭部や側頭部が浅めなのが外観上の特徴だ。2013年ころからは帽体の形状はそのままに成形素材の軽量化を図り、2点式であった顎紐を安定性の高い4点式に変更するなどした改良型の88式鉄帽2型が配備されている。特徴的な4点式顎紐から本品も一見すると改良型の2型に見間違うが、支給の開始されたばかりの2型の更新速度は遅く、当分の間は一線部隊でも従来型が主力となる本品も従来型の2点式顎紐を隊員が個人的に購入した市販品の4点式顎紐へ換装し、快適性を高めたカスタム品だ。




陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲88式鉄帽に並び、戦闘装着セットの中核であった戦闘防弾チョッキの第三世代である最新の防弾チョッキ3型を着用し、その上から私物のチェストリグを装着している。2014年ころから配備の開始された防弾チョッキ3型は、陸上自衛隊のイラク派遣を契機に製作された防弾チョッキ2型の次世代型であり、モジュラー・ウェビング・システムの改良や軽量化など快適性の追求をはじめ、先進各国で採用されている軍用ボディーアーマーに倣った実戦的な改良が施されている。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲両肩部分には滑り止め加工の施された特徴的なショルダーパッドが装備され、銃床を肩付けした際に銃床を固定する。小型のストッパーも設けられている。国章などを貼付するために標準で設けられたベルクロスペースにも注目したい。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲戦闘服は支給の迷彩服3型ではなく、米軍などで普及しているタイプの私物の新迷彩柄コンバットシャツであり、通常の戦闘服に比べて通気性や発汗性に優れているため、ボディーアーマー着用時の快適性が高いのが特徴だ



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲防弾チョッキ3型の背面には、米軍などで採用されている背負い式のハイドレーション・システムを携行している。従来の水筒に比べ、給水チューブを利用することで戦闘状況などの高リスク環境下でも迅速な水分補給が可能だ



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲グローブは米軍など欧米のタクティカルユースで愛用者の多いMECHANIX WEAR(メカニックス・ウェア)製だ。元々はカーレース向けの作業用グローブであったが、保護性能を維持しながら繊細な作業を可能とする素肌に近いフィット感やフィーリングの高さを有しているため、軍事や産業など分野を問わず様々な業種に普及している



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲チェストリグの前面に装着されている弾倉ポーチは、PPM(パトリオット・パフォーマンス・マテリアル)社製だ。モジュラーポーチの装着に対応した防弾チョッキ2型や3型が全面普及したにも関わらず、なぜチェストリグを愛用する隊員が多いのかは、実のところ事務的な理由が強いようだ。個人貸与された他の個人装具と異なり、防弾チョッキは火器類と同じ部隊での定期的な員数点検が義務づけられている一括管理品扱いであるため、訓練終了後は防弾チョッキを保管庫に格納しなければならない。このため、個人がいつでもポーチ類を自由にセットアップでき、訓練時に防弾チョッキの上から簡単に重ね着できるチェストリグの愛用者が多いのだという。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲携行している弾倉は、89式小銃の標準弾倉ではなく、米軍に支給されているものと同じSTANAG弾倉である。89式小銃は米軍との相互運用性を考慮してNATO標準のSTANAG弾倉の運用が可能な設計だが、米軍支給のSTANAG弾倉がアルミ製のため軽量で錆びにくいのに対して、89式小銃の標準弾倉はスチール製で強度は高いが重量もあり錆びやすいため、近年は米軍との共同訓練などで入手したSTANAG弾倉を代替品に利用する隊員が多いようだ。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲ライトポーチには、タンカラーのLEDライトであるSUREFIRE社製G2Lが収納されている。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲米海兵隊に支給されているモデルと同じタンカラーのCSM社製ダンプポーチ。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲アイウェアは米軍でも愛用者の多いRevision Military(レビジョン・ミリタリー)社製。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲フットウェアも支給品の半長靴ではなく、より機能性が高く履き心地のよい私物のジャンブルブーツだ。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲自衛隊初の国産装輪装甲車である82式指揮通信車(CCV)。普通科連隊では本部管理中隊に配備されている。



陸上自衛隊 普通科隊員の個人装備
▲歩兵機動車の一種であり、普通科部隊の足となる軽装甲機動車(LAV:Light Armoured Vehicle)。上部ハッチのターレットに設けられた防楯付き銃架には、分隊支援火器である5.56mm機関銃MINIMIを装着運用することが可能だ。また、上部ハッチからは普通科中隊の対戦車小隊等に配備されている01式軽対戦車誘導弾(LMAT)の射撃運用も行える。




第30普通科連隊の皆様、当日は終始ご丁寧に対応して頂き、ありがとうございました。

皆様のご健勝とご活躍をお祈りしております。

それでは!




イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
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SHENKEL 自衛隊装備 88式鉄帽 タイプ ハードシェル ヘルメット HeadGear ver.2 OD


  

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2016年07月18日

護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT) 2016

護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
先日、一般公開された護衛艦「せとぎり」ネタ第2弾でございます。

艦上では各種兵装など様々な装備資機材が公開されていましたが、後部のヘリ甲板で特殊な方々のブースを発見。

各護衛艦ごとに編成されている護衛艦付き立入検査隊(MIT:Maritime Interception Team)の方々です。

主砲やミサイルよりも個人装備に目がいってしまうのは、特殊部隊好きの悲しいサガ。

個人装備品の展示に加え、防弾チョッキの試着体験などもでき、細かな質問にも快く丁寧に答えて頂きました。

公開されていた立入検査隊の装備について、紹介したいと思います。



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)


護衛艦付き立入検査隊とは、簡単にいうと各国海軍で行われている臨検部隊の海上自衛隊版で、部内では「立検隊」などと呼ばれています。

我が国では平成12年に制定された「周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律(船舶検査活動法)」に基づき、海上自衛隊による一般船舶に対しての臨検行為をはじめとした海上阻止行動(MIO)が可能となりました。

各護衛艦ごとに編成された立検隊は、普段は各職種に従事している乗員から選抜されています。

主に複合艇でのボーディングによって当該船舶に乗船し、積荷の検査や目的地の確認などを実施することから、選抜された隊員は海上阻止行動に関する専門教育を受けています。

海賊やテロリストの資金源ともなる麻薬密輸などの容疑船に対しても実施される立入検査活動は、当該船舶の乗員が武装している場合もあることから、立検隊は防弾チョッキや防弾ヘルメットなどの防弾装具を着用し、自衛用に89式小銃や9mm機関拳銃、9mm拳銃などで武装しています。

臨検という海上警察活動を行う性格上、立検隊の個人装備には被疑者拘束時に使用する手錠や警察比例の原則に従った特殊警棒などが含まれ、その姿は一見すると海上における警備警察業務を担う海上保安庁の特別警備隊に酷似しています。

なお、被服や防弾装具などの官給品を除き、ホルスターやベルトなどの各種デューティーギアは、私費で購入している方が多く、隊員によって細かな装備が異なるのはこのためです。

隊員さんによると「ベルトやホルスターなども支給品はあるが、正直使い勝手が悪いので、どうしても私費で納得のいく製品を購入することになる」とのことで、この点は陸上自衛隊の市街地戦闘装備の事情に近いものがあるようです。



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲立入検査時に着用する防弾チョッキは、落水時に着用者が沈まないよう浮力機能を有している



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲隊員に貸与される9mm拳銃(P220)に対応したSAFARILAND社製の6005サイホルスターのシュラウドには、6PやG2など1インチの直径を有するライトに対応したSUREFIRE社製V70スピードホルスターが装着されている。使い捨ての簡易手錠として使用されるプラスチック製のタイラップをデューティーベルトに挟んでいる点も注目したい



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲左半身にはBLACKHAWK社製のレッグシュラウドを装着し、同社製のオープントップ3連ピストルマグポーチを固定。腰部背面に装着された大型のダンプポーチは、使用済みの空弾倉を素早く投入し、一時的に携行保持するためものだ



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲机上展示されていたデューティーベルトキット。ホルスター、マグポーチ、ダンプポーチなど基本的な構成は同様だ



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲興味深いのは他の隊員の多くが防弾チョッキに干渉しないサイホルスターを装着しているのに対し、ベルトマウントのヒップホルスター(BLADE-TECH社製WRS Level II TMMSデューティーピストルホルスター)を装着している点だ。同ホルスターは、TMMS(タクティカル・モジュラー・マウントシステム)に対応しており、ネジを使用せずホルスター本体を着脱可能で、同社のテックロックやMOLLEアダプターなどを用いることで、体の様々な位置にホルスターを装着できる



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲現行の警察官などに貸与されているタイプと同様の国産手錠は、軽量なアルミニウム合金製だ



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲ロッキング方式に日本独自の複雑なロータリー・ロッキング方式を採用しており、外国製手錠に比べると一回り大きい



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲現行の2段式特殊警棒が採用される以前、警察官に貸与されていたタイプと同様の国産の3段式特殊警棒。専用のナイロン製警棒ケースに収納し、防弾チョッキの前部や腰部のデューティーベルトに装着している



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲警棒のシャフトを伸張した状態。先端のシャフトを握って半回転させることでロックが解除され、シャフトを伸縮できる。本体の鋼材は手錠と同じく軽量なアルミニウム合金製で、多種多様な装備品を携行する隊員の負担を軽減している。その反面、剛性の高いスチール製の警部に比べて耐久性の面では劣るデメリットもある



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲個々人が携行するトランシーバーと骨伝導方式を採用したタクティカルヘッドセット。骨伝導方式は受信された音声情報を機械的に微弱振動へ変換して、その振動を頭蓋骨を通した骨導音によって鼓膜を介さず直接的に聴覚神経に伝搬する。このため、射撃音をはじめとした爆発音やエンジン音など、外部の騒音が著しい場合であっても骨導音による確実な音声伝達が可能だ。さらに空気伝導を利用するスピーカーシステムとは異なり、骨伝導方式のヘッドセットは外耳周辺を完全に開放することが可能なため、 活動環境における聴覚での状況把握にも支障をきたさず、また長時間着用時の聴覚疲労のストレス軽減にも加味する。当日の展示では実際にヘッドセットを着用させてもらい骨伝導による音声受信を体験できた



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲特に意外だったのはトランシーバーが国産機種ではなく、欧米の通信機器大手であるMOTOROLA社製であったことだ。採用機種は1990年代後半に軍・警察などの政府機関及び公共安全組織向けに開発された個人携帯用デジタル無線機である“ASTRO XTS 3000R”で、標準仕様モデルよりも防水性能などの耐久性を強化し、水上活動組織や特殊部隊をはじめとして、より過酷な環境での運用を想定した最上位の“Rugged(ラギッド):高耐久”モデルであることが分かる



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲高耐久仕様のRモデルは、水深約1.8mに4時間放置しても正常機能する驚異的な防水性能を有しているため、対テロ特殊部隊や警察SWATチームによる全天候下における特殊作戦をはじめ、長時間の軍事作戦にも耐える設計だ



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲艦内を巡っていると士官の方も艦上での業務連絡用に“XTS 3000R”を使用しているのを確認できた。立入検査隊などの特殊な執行部隊だけでなく、海自では業務用無線機として広く採用されているようだ



護衛艦せとぎり立入検査隊(MIT)
▲ボーディングチームの着用するキャップ


当日の展示装備品は以上になります。

専門技能と特殊装備を有し、少数精鋭で特殊作戦を敢行する立入検査隊は、広義には特殊部隊の一種であり、今回のようなイベントを通じて一般人が触れ合える最も身近な“特殊部隊”といえます。

せとぎり立入検査隊の皆様、終始ご丁寧に対応して頂き、ありがとうございました。

皆様のご健勝とご活躍をお祈りしております。

それでは!




イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト



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2016年07月17日

あさぎり型護衛艦 「せとぎり(DD-156)」 一般公開

平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開


みなさん、こんにちは!

見出しのとおり、本ブログで初めてとなる装備品以外のネタでございます。

本日から明日までの間、新潟市東区地内の新潟西港山ノ下埠頭において、海上自衛隊の「あさぎり型」護衛艦である「せとぎり(DD-156)」の一般公開が催されておりましたので、早速見学に行ってきました。

事前の広報では、「はたかぜ型」ミサイル護衛艦の「しまかぜ(DDG-172)」も同時入港する予定でしたが、残念ながら急遽中止に・・・。

昨年の同時期、上越市の直江津港に入港した「こんごう型」ミサイル護衛艦である「みょうこう(DDG-175)」を見学して以来、現代の戦闘艦艇の放つ圧倒的なパワーに魅せられています。

本艦は間もなく艦齢30年に達し、お世辞にも最新艦艇とは言えませんが、艦齢延伸措置により当分は主力の汎用護衛艦であり続けるようなので、この機会を逃すわけにはいきません。

なお、「あさぎり型護衛艦」の詳細については、ウィキペディア「あさぎり型護衛艦」を参照願います。




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開



本日は生憎の雨模様。

両日とも午前(9時から12時)と午後(13時30分から15時30分)に艦内を見学できますが、乗艦開始30分前の8時30分ころには既に行列が・・・。

1時間ほど艦内を見学しましたが、連休中ということもあり、10時ころには艦上は沢山の人で溢れかえりました。



平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開



全長137m、基準排水量3,550トン(満載排水量5,200トン)

次級の「むらさめ型」(全長151m、基準排水量4,550トン)以降の汎用護衛艦に比べると一回り小さく、欧米では駆逐艦ではなくフリゲートに分類されるサイズですが、それでも間近で見ると、その大きさに圧倒されますね。

ここからは実際の見学順路に沿って撮影した各種兵装などをザックリと紹介します。



平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲前甲板に設置された艦載用対潜ミサイルシステムである74式8連装アスロック((Anti Submarine ROCket)発射機




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲本艦の主砲であり、優れた対空戦闘能力を有する62口径76ミリ単装速射砲(オート・メラーラ 76mm コンパクト砲)




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲実弾と同重量の62口径76ミリ単装速射砲用教練弾薬砲




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲上部構造物両舷に設置された高性能20mm機関砲(ファランクス CIWS Mk.15 mod.2 ブロック0)




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲高性能20mm機関砲の機関部(M61 バルカン)




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開





平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲艦載用のデコイ(チャフ)展開システムであるMk 36 SRBOC (Mk.137 6連装デコイ発射機)




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲後部煙突直前から両舷に向けて発射するように設置されたハープーンSSM(艦対艦誘導弾) 4連装発射筒




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲米軍のMk32短魚雷発射管(324mm口径)を国内でライセンス生産した68式3連装魚雷発射管(HOS-302)




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲後部のヘリ甲板及びヘリ格納用ハンガー




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲艦載ヘリは米軍の哨戒ヘリであるSH-60Bシーホークを三菱重工業がライセンス生産したSH-60J




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲ヘリ格納用のハンガー内部




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開

▲艦尾甲板に設置された個艦防空用のシースパロー短SAM(短距離艦対空誘導弾) 8連装発射機




平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開



埠頭には陸上自衛隊新発田駐屯地に所在する第30普通科連隊から高機動車、軽装甲機動車、82式指揮通信車、偵察オートバイも出張展示。

子供向けの制服試着体験、防弾チョッキや鉄帽の試着体験もできます。

また、本日は航空自衛隊新潟分屯基地に所在する航空救難団新潟救難隊の救難捜索機U-125A及びUH-60Jが飛行展示を実施しました。

陸・海・空の3自衛隊すべてが一度に楽しめる貴重な機会です。

明日まで一般公開中なので、興味のある方は是非とも足をお運びください。

それでは!


平成28年7月17日 海上自衛隊 あさぎり型護衛艦 DD-156 「せとぎり」 一般公開









イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。


日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト



海上自衛隊 2016-2017 2016年 07 月号 [雑誌]: 世界の艦船 増刊


  

Posted by JP-SWAT.com at 22:05イベント海上自衛隊(JMSDF)