2016年11月07日

A.R.M.S. Claw Mount for HK Firearms #01

G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント



警視庁SAT(特殊急襲部隊)で現行採用されているA.R.M.S.社製のスコープ用クロウ・マウント(A.R.M.S. #1 H&K G-3/MP-5/91 Scope Mount)です。

同一のマウント規格を有するG3シリーズ及びHK33シリーズ、MP5シリーズなどに対応しており、固定にネジなどを用いない特徴的なクロウ・マウント方式のため、ワンタッチで銃にスコープを装着することができます。

鋼鉄製のマウント重量は350g近くあり、小型軽量なロープロファイル・マウントが主流の現代では非常に珍しくなった旧式マウントですが、日本の警察特殊部隊をはじめ、バリスティック・フェイス・シールドなどの運用上の制約からハイ・マウントを求める一部のタクティカル・ユースでは現在でも一定の需要があります。

余談ですが、東京マルイがG3/MP5シリーズ専用に数年前まで販売していた着脱式のクロウ・マウントは、本家のH&K社製ではなく、このA.R.M.S.社製のデザインをコピーしたものです。


G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント

1980年に操業された米国の主要ガン・アクセサリー・パーツ・メーカーのひとつである“A.R.M.S.:ATLANTIC RESEARCH MARKETING SYSTEMS”社は、“S.I.R.(Selective Integrated Rail)”システムをはじめとした最新のレール・システムやアイアン・サイト、スコープ・リング、 マウント・ベース、スペーサーなど、主にM4/AR15ライフル向けの軍用・民生向けアクサリー&アップグレード・パーツの開発製造を行っています。同社が製造したレール・システムが1995年に米軍ミルスペックの“MIL-STD-1913”ピカティニー・レールとして採用されたことは有名です。


G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント

本体の鋼材には優れた強度重量比を有するクロムモリブデン鋼(4140低合金鋼)を採用しており、表面には艶消し黒色が特徴的な腐食防止用のパーカ・ライジング(リン酸塩皮膜処理)が施されています。


G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント




G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント


スコープなどの光学照準器を装着した状態でも近接射撃や器機の故障などに備え、アイアンサイトでも照準が行えるようH&K社製のクロウ・マウントと同じく、マウント内に空洞状のサイト・ラインが確保されています。


G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント




G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント

光学照準器を搭載するレールとマウント本体の一体化やマウント固定に用いるロッキング・レバー位置の差異などを除き、全体的な本体デザインはH&K社製クロウ・マウントを踏襲しており、銃へのマウント固定方法も同一です。


G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント


2002年のFIFAワールドカップ開催に伴う警備力強化を目的に、警察庁が全国の銃器対策部隊に大量配分したH&K社製MP5Fサブ・マシンガン(SMG)は、3発制限点射が可能な3バースト・トリガー・グループを装備し、F(フランス)タイプと呼ばれる厚手のラバーパッドが設けられた新型のリトラクタブル・ストックと大型のフラッシュ・ハイダーを標準装備した当時世界でも最新仕様のMP5でした。

さらに光学照準器であるダットサイト(Aimpoint社製COMP M2)の装着運用を予め想定して、初公開の段階からB&T社製のロー・プロファイル・マウントを装着した豪華仕様です。




B&T Aimpoint MP5 ロー・プロファイル・マウント

▲ロー・プロファイル・マウントの大きな特徴が薄型で小型軽量なデザインの採用により、マウントを装着した状態でも銃に標準装備されたアイアン・サイトによる照準を妨げず、光学照準器を装着しない状態でも射撃が可能なことだ。





B&T Aimpoint MP5 ロー・プロファイル・マウント




B&T Aimpoint MP5 ロー・プロファイル・マウント

▲2016年1月に初公開された新潟県警察銃器対策部隊の実弾射撃訓練において光学照準器で狙いを定める隊員。B&T社製ロー・プロファイル・マウントの運用が確認できるが、防弾ヘルメットの防弾バイザーは跳ね上げられている。



配備開始から10年以上もの間、運用されていたロー・プロファイル・マウントですが、運用上の致命的な弱点がありました。

それは、日本警察の対銃器事案において運用率の高い防弾ヘルメット装着の防弾バイザーとの併用が困難なことです。

本来、ロー・プロファイル・マウントは本体の小型軽量化だけでなく、照準線を低く抑えて装着した光学照準器と実際の照準線との視差を最小限とし、近接射撃時の命中精度を向上させる役割もあるため、ショルダー・ストックへの頬付け射撃姿勢での運用を前提としています。

しかし、防弾バイザーを使用した射撃姿勢で照準器を覗こうとすると、バイザー下端がストックと干渉するため、照準器を正確に覗くことができません。

実際に過去に公開された銃器対策部隊の対テロ訓練や実弾射撃訓練では、バイザーを跳ね上げた状態で照準を行っています。

これでは、そもそもヘルメットにバイザーを装備している意味がありません。

近距離での戦闘を強いられるCQBでは、致命部位である顔面への被弾リスクが常に付帯します。

対テロ作戦を主要任務とする警視庁SAT(特殊急襲部隊)の公開訓練では、当初からロー・プロファイル・マウントを採用せず、バイザーと併用した射撃が可能なように照準線の高いH&K純正のクロウ・マウントを採用しています。

2015年、伊勢志摩サミット開催を目前に公開された警視庁銃器対策部隊の対テロ訓練や実弾射撃訓練において、従来MP5に装着していたロー・プロファイル・マウントの運用を改め、SATで運用しているタイプと同様のクロウ・マウントの採用が確認されています。

また、この流れは警視庁から各都道府県警察所属の銃器対策部隊にも拡大しており、順次更新が行われているようです。

さらに2016年3月に公開された埼玉県県警察銃器対策部隊所属RATS(機動戦術部隊)の実弾射撃訓練では、クロウ・マウントに加えて欧州の対テロ特殊部隊でも採用例の多いバイザーの運用に対応したB&T社製アジャスタブル・ヘルメット・ストックの採用が確認され、MP5射撃時におけるバイザー運用のジレンマは完全に解消されたようです。




G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント

▲2007年7月、洞爺湖サミット開催を目前にしてマスコミに初公開された警視庁SATによる実弾射撃訓練の様子。それまで銃器対策部隊で運用されているロー・プロファイル・マウントではなく、H&K社製クロウ・マウントをMP5 SMGに装着し、EOTech社製モデル551 HWS(ホログラフィック・ウェポン・サイト)を用いて防弾ヘルメットに備えられた防弾バイザー越しに正確な射撃を披露した。





G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント

▲2015年9月に公開された警視庁銃器対策部隊所属ERT(緊急時初動対応部隊)の実弾射撃訓練で確認されたMP5 SMG。従来のB&T社製ロー・プロファイル・マウントから警視庁SATと同様のH&K社製クロウ・マウントに更新されている。





G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント

▲照準線の高いクロウ・マウントを採用したことで、防弾バイザーを使用した状態でも光学照準器による正確な射撃が可能となった。




G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント
▲2015年11月に公開された愛知県警察銃器対策部隊の実弾射撃訓練においてもクロウ・マウントの運用が確認された。




G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント

▲クロウ・マウントに背の高いレール・アダプターを装着し、光学照準器の照準線をかさ上げすることで無理のない姿勢で射撃を実施している。




G3/MP5シリーズ対応 H&K社製 スコープ用クロウ・マウント

▲2015年12月、翌年の伊勢志摩サミット開催を目前にして公開された警視庁SAT及び神奈川県警察SATの合同公開訓練において確認された警視庁SAT所属隊員の一人。MP5 SMGにはSUREFIRE社製M628LMウェポン・ライトとA.R.M.S.社製クロウ・マウントが装着され、光学照準器として最新のEOTech社製モデルEXPS3 HWSを運用している。また、自動式拳銃を納めたSAFARILAND社製サイ・ホルスターには2007年の公開訓練で確認されたH&K USPではなく、E2グリップを装備した現行型のSIG SAUER P226が確認できる。E2グリップは、2010年に発表されたP226 E2(e-squared)から採用されたグリップで、人間工学を考慮した微妙なカーブを描いた細身のデザインの採用により、従来のグリップより大幅に把持しやすく、トリガー・リーチも短縮されているため、手の小さい女性や日本人でも違和感が少ないのが特徴だ。




G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント

▲A.R.M.S.社製クロウ・マウントにEOTech社製モデル511 HWS(ホログラフィック・ウェポン・サイト)を装着した状態。警視庁SATなどで運用されている構成だ。





G3/MP5シリーズ対応 A.R.M.S.社製 スコープ用クロウ・マウント

▲A.R.M.S.社製クロウ・マウントは、H&K社製クロウ・マウントと同じく、銃のアッパー・レシーバー上部に加工されたマウント装着用の凹凸部とクロウ・マウントの爪部を咬み合わせて固定する。マウントには脱落防止用のロック機構が設けられているため、スコープなど大型の光学照準器を装着しても外部からの衝撃で脱落する心配は少ない。






本品は中古品として入手しましたが、目立った傷や錆なども見受けられず良品といえる状態です。

実銃専用マウントのため、実銃と規格の異なるトイガンへは装着できない場合があります。


保管場所 「A」
出品名 「警視庁SAT採用 ARMS社製 G3/MP5対応 クロウマウント」
状態 「中古」
開始価格 「19,800円」

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
架空私設特殊部隊 Team JP-SWAT
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ノーベルアームズ MP5 LOWPROFILE MOUNT LONG マウント