2016年06月20日
Point Blank CQB Assault System
米国の老舗防弾装具メーカーであるPoint Blank Body Armor(PBBA)社製のタクティカル・ボディーアーマー“CQB Assault System”です。
1976年に米国で設立されたPBBAは、米国において初めてボディーアーマーを設計製造した企業のひとつとして、今日の国際的な防弾装具市場において大きなシェアと高いブランドロイヤルティを誇っています。
1973年、その前身企業であるStrong Uniformsが当時最新の化学繊維であったケブラーを応用したソフトアーマーの将来性に着目し、自社内に軍・警察向けのボディーアーマーの専門部門(Point Blank Division)を設け、1976年には経営資産を成長分野であるボディーアーマーの生産に集中するため、現在のPBBAが設立されました。
2016年現在、PBBAは米国の主要防弾装具メーカーであるPACA、Protective Products Enterprises(PPE)、PARACLETEの3社と共に防弾装具の大手総合サプライヤーであるPoint Blank Enterprises(PBE)の子会社となっており、研究開発などでは各社が協力し合いながら各自のブランドで製品展開を行っています。
▲前面にはモジュラー・グリッド・システムに対応した各種ポーチを任意の位置に装着可能
同社の“CQB(Close Quarter Battle)アサルト・システム”は、1990年代後半に米軍のダイレクト・アクション・レスポンス・チーム向けに開発されたCQB(近接戦闘)任務用のタクティカル・モジュラー・ベスト・システムです。
米国海兵隊においては“海兵隊近接戦闘装備(U.S. Marine Corps Close Quarters Battle Equipment)”の構成装備として“AVS(アサルト・ベスト・システム)”の採用名称を得ており、フォース・リーコンや基地警備を担う憲兵隊所属のSRT(Special Reaction Team:特別対応班)などのミリタリー・ユースにも多数採用されていました。
▲CQBアサルト・システム(AVS)を着用する米海兵隊所属SRT(Special Reaction Team:特別対応班)
▲CQBアサルト・システム(AVS)を着用する米海兵隊所属SRT(Special Reaction Team:特別対応班)
本モデルの最大の特徴は、抗弾性能を有するボディー・アーマー・ベストとロードベアリング・ベスト(LBV)の機能を有するアウターシェル・キャリアーの2種類のコンポーネントからモジュラー・ベスト・システムが構成されていることです。
アクターシェル・キャリアーは、同年代に主流であった面ファスナーと指向性ドットボタンを利用したポーチ固定方式であるモジュラー・グリッド・システムに準拠しており、同システムに対応した各種モジュラーポーチをベストの任意の位置に装着できます。
なお、2000年代後半以降の米国における警察特殊部隊向けタクティカル・ボディー・アーマーのロードベアリング・システムは、軍用の趨勢に倣ってウェビング・テープ方式のPALS(Pouch Attachment Ladder System)に移行しており、同時期には同社も旧来主流であったモジュラー・グリッド・システム対応モデルの生産を終了しています。
▲背面のポーチは全て固定式で、ラジオポーチや大型のガスマスクポーチを装備
上部には救助用のエマージェンシー・エクストラクション・ストラップも備えられている
上部には救助用のエマージェンシー・エクストラクション・ストラップも備えられている
▲ベストから懸架し、グローイン・アーマーの前面に位置する大型のユーティリティ・ポーチ
アウターシェル・キャリアーには、標準で難燃性繊維であるノーメックス素材が用いられており、、一定の耐火能力を有しています。
また、アウターシェル・キャリアー及び各種ポーチの縫製素材には、オプション・オーダーで耐久性に優れる500デニールのコーデュラ・ナイロンを選択することも可能です。
▲アウターシェル・キャリアーの内側
▲指向性ドット・ボタンの取扱いについて記載されたタグ
▲ボディー・アーマー・ベスト
ボディー・アーマー・ベスト内部にインサートされているソフト・アーマーは、徹甲弾などの特殊弾薬を除く大抵の拳銃弾の貫徹を阻止するNIJ規格レベルIIIAで、さらにオプションで鼠蹊部を保護するグローイン・アーマーを装着できます。
また、ベストの前面及び背面には、高初速のライフル弾に対応したハード・アーマー・プレートを挿入可能なプレート・ポケット(10x12インチ)が設けられています。
このボディー・アーマー・ベストに装備されたアタッチメント・ループを介し、重ね着するようにアウターシェル・キャリアーを装着することで、モジュラー・ベスト・システムが完成します。
しかし、それぞれのコンポーネントは単独運用が可能な設計であり、防弾機能を必要としない場合は、アウターシェル・キャリアーのみをタクティカル・ベストとして運用することもできます。
▲フロント・プレート・ポケットを備えたベスト前面
着脱方式には、ベルクロによるアジャスタブル・サイド・クローザーを採用しており、迅速な着脱が可能です。
両肩部分にもショルダー・アーマーを装備しており、広範囲の上体防護を提供しています。
システムの標準カラーは、ブラックとODグリーンの2種類がラインアップされていました。
また、標準サイズは、S(スモール)、M(ミディアム)、L(ラージ)、X-L(Xラージ)、XX-L(XXラージ)の5種類です。
▲バック・プレート・ポケットを備えたベスト背面
▲前面内側から懸架された着脱式のグローイン・アーマー
オプションで追加可能な大型のグローイン・アーマーは、重要脈管の集中する鼠蹊部を防護することが可能で、ベスト本体と同じように背面にはプレート・ポケットが装備されているため、ライフル弾の脅威にも対応できます。樹脂製の大型ファステックスにより、必要に応じて迅速な着脱が可能です。
▲グローイン・アーマーは、標準装備ではなくオプションの追加装備である
▲ボディー・アーマー・ベスト背面内側のタグ
▲ボディー・アーマー・ベスト前面内側のタグ
▲ベストに内蔵されたソフト・アーマーの貼付ラベル
防弾素材を性能別に分類したアーマー・パッケージであるバリスティック・システムは、“Legacy Pro(レガシー・プロ)”、“Aramid(アラミド)”、“GoldFlex(ゴールド・フレックス)”、“Hi-Lite Pro Plus(ハイライト・プロ・プラス)”の4種類がラインアップされており、対応脅威と予算に応じてユーザーが任意に選択できます。
また、オプション・オーダーにより、軍事作戦などで使用されるウォーター・オペレーション向けの防水仕様のバリスティック・パネルの選択も可能です。
▲CQBアサルト・システムを着用した2000年代前半の西側対テロ特殊部隊
全体的に目立つ汚れや破損の見受けられない良品です。
軍用に大量生産されたODグリーンカラーに比べ、需要の少ないブラックカラーは生産数も少なく、大変珍しい貴重な一品です。
モジュラー・グリッド・システムに対応した各種ポーチが付属し、ポーチはMRV(モジュラー・レスポンス・ベスト)など同年代の同社製モジュラー・ベストと共用可能です。
純正のソフト・アーマーが内蔵されていますが、当然ながら防弾性能の保証はいたしません。
サイズ:M-R(ミディアム・レギュラー)
保管場所 「A」
出品名 「Point Blank CQBアサルト・システム(AVS)ボディーアーマー」
状態 「中古」
開始価格 「29,800円」
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト
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