2019年11月17日
VFC HK MP7A1 AEG 比較編

前回ご紹介したVFC製電動ガン“HK MP7A1”鑑賞編に続き、今後は個人的に一番気になっていた東京マルイ製電動ガンとの比較をしたいと思います。
今回比較に使った東京マルイ製MP7A1の発売日は今から13年以上も前の2006年。
小型メカ・ボックスやマイクロ・バッテリーを新規開発し、インドアCQBでも操作性に優れた電動コンパクト・マシンガン・シリーズの記念すべき第一弾として登場し、その軽便さや機動性の高さから多くのユーザーの支持を受けました。
私も10年以上前からゲームで愛用していましたが、当時の注目製品だっただけに安定した実射性能は無論、実銃に倣った可動部品のギミック再現性など、電動ガンとしては総合的に高い完成度を誇ります。
ただ1点、致命的な再現性のマイナス点を除いては・・・。

VFC製MP7(上)と東京マルイ製MP7(下)を並べてみると、その差は一目瞭然。
そうです。東京マルイ製MP7は、実銃どおりのフルスケールではなく、全体に明らかに小さいのです。
具体的な数値を公式情報で比較すると
VFC MP7A1 AEG 全長 415 mm / 638 mm(ストック伸長時) 銃身長 182 mm 重量 1,310 g(サイド・レール含まず)
東京マルイ MP7A1 AEG 全長 380 mm / 590 mm(ストック伸長時) 銃身長 182 mm 重量1,390 g(サイド・レール含む)
となっており、東京マルイ製の方が全長で35mm(ストック伸長時は48mm)も短いことが分かります。
ただ、銃身長は両者同一で、全体のサイズは明らかに違うものの重量についてはサイド・レールの有無を差し引いても、大きな差異はありません。
なお、今回比較に用いた東京マルイ製MP7は、標準装備のサイド・レールを取り外しており、フラッシュ・ハイダーもVFC製QDサプレッサーに対応したスチール製のものに換装してあります。

本体を重ねてみると全長だけでなく、グリップの太さなども東京マルイ製(上)の方が一回り小さいことが分かります。
無可動実銃などを除いて軍用銃を手にすることができない日本のマニアにとって、トイガンはその感覚を擬似的に味わうための大切な手段です。
初めてトイガンを手にしたときに感じる実銃本体サイズの再現性は、その感覚の最たるものだと思います。
東京マルイ製MP7のサイズがフルスケールにならかった理由は明確にされていませんが、開発当時に最新モデルで公的機関にしか販売されていないMP7の正確な採寸データが入手できず、誤った数値のまま設計してしまったものと推測できます。
東京マルイ自体は過去の製品開発でもフルスケールのサイズ再現に拘っており、国内で無可動実銃を用いて採寸したり、最新モデルなどは海外に渡って実銃からの採寸を試みるなどしているのですが、現在でも銃器大国米国ですら一部の軍・警察特殊部隊にしか採用されていないMP7はその機会を得られなかったようです。

後方から比較します。
トップ・レールの幅はピカティニー規格の20mmで共通なのですが、フリップ・アップ式サイトやチャージング・ハンドル、スライド・ストックのバット・プレートなども東京マルイ製(左)の方が明らかに小さいことが分かります。
なお、東京マルイ製のスライド・ストックは初期型の1ポジション・タイプであるのに対し、VFC製MP7(右)はバット・プレート部分両側にスリング・スイベルが設けられた改良型の4ポジション・タイプを再現しています。

リア・サイトを比較。
東京マルイ製(左)のフリップ・アップ式サイトは、環孔が小さく前方に可倒する初期型を再現しているのに対し、VFC製MP7(右)は環孔が大きく後方に可倒する改良型が再現されています。

フロント・サイトも初期型と改良型の再現で微妙にデザインが異なります。
なお、VFC製MP7には、前後サイト・システムのオープン・サイトに視認性を高めるホワイト・ドットが入っていませんが、HK純正の実物もホワイト・ドットは入っていません。

最後にマガジンの比較。
VFC製MP7は実物40連型マガジンを模した110連ノーマル・マガジン(右)が本体に付属し、現在のところ予備マガジンとして販売されているマガジンも同一品のみです。
対して東京マルイ製MP7はグリップ内に収まる実物20連型マガジンを模した50連ノーマル・マガジンが本体に付属し、実物40連型マガジンを模した190連多弾マガジンがオプションで販売されています。
東京マルイ製MP7の多弾マガジンは給弾不良が多く、ゲームでは長らく比較画像にあるMAG製の100連ノーマル・マガジン(左)を愛用していました。実物マガジンと同じくグリップ部分に収まる部分に金属を用いた東京マルイ製と異なり、MAG製は完全プラスチック製でチープなつくりですが、軽くて安いので重宝しています。
今回は東京マルイ製の多弾マガジンを探すのが面倒だったので、手近にあったMAG製との比較でご容赦ください。サイズは東京マルイ製と同一です。
個人的にはゲームでゼンマイ巻き上げ式の多弾マガジンを使う機会は少なく、VFC製MP7についても信頼性の高いスプリング式ノーマル・マガジンだけあれば十分だと思っています。

全高に大きな差異はないのですが、グリップの太さを比較した際と同じく、明らかに横幅が違いますね。
前回も取り上げましたが、VFC製MP7のマガジンは分解時などのメンテナンス性を優先してなのか片方の側面に実物マガジンには存在しない多数のネジ穴が設けられており、見栄えを大きく損なっています(安物のマガジンですらネジ穴は設けていないのですが・・・)。
それでもVFC製MP7シリーズは、HKの公式ライセンスを得たうえ、トイガン史上世界で初めて実銃どおりの1/1フルスケールを忠実に再現した点だけでも大きな価値があります。
ということで今回はここまで。次回はオプションで購入したサイド・レールを取り付けたいと思います。
それでは!
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
架空私設特殊部隊 Team JP-SWAT
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