2021年09月10日
東京マルイ 次世代電動ガン MP5A5 開封編
皆さん、こんにちは!
今回ご紹介するのは先月8月18日に発売されて以降、その再現性や実射性能の高さから巷で話題を席捲している東京マルイ製次世代電動ガン“MP5A5”です。
今年は東京マルイが電動ガンの発売を開始してから30周年となる節目の年。その記念すべき年に、東京マルイが誇る技術の集大成として満を持して発売した次世代MP5には、新開発されたマイコン制御機能の“M-SYSTEM”をはじめ、シリーズ初となる様々な先進機能が搭載されています。
自称MP5フリークのわたくしですが、実のところ現在は専門誌はおろか、ネット上のトイガン情報もろくにチェックしていなかったため、お恥ずかしながら発売数カ月前までは、東京マルイが次世代MP5を発売予定どころか、開発中ということすら知りませんでした。
そんなある日、サバゲー仲間の知人と雑談中、ようやく寝耳に水の如くその情報に触れます。
知人『そういえば今年中にマルイが次世代MP5出すらしいですよ。MP5好きなら当然買いますよね~』
わたくし『ハハッまたぁご冗談を~。今さらマルイが次世代でMP5なんて出すわけないじゃないですか~』
知人『え、まさか知らないんですか。もう実機も出てて、マルイのYouTubeチャンネルでも紹介されていますよ。夏頃には発売するみたいですけど』
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わたくし『じ、次世代のMP5? この10年頑なに次世代でサブ・マシンガンをラインナップしなかったマルイが・・・マジですか』
次世代電動ガンが初登場した当初、一時期は夢にまで見ながら“マルイがつくるわけない”と諦めかけていた次世代MP5。ここにきて、遅ればせながらようやく次世代MP5の発売情報をゲットし、急いで話に上がったマルデカ宣伝本部の動画をチェックするなど情報収集を開始。
マ、マジでした・・・。
単にMP5といっても、皆様ご存知のとおりMP5シリーズにはスタンダード(標準型)、SD(減音器搭載型)、K(短縮型)など様々なバリアントが展開されており、同じバリアントでも製造年代やトリガー・グループ、バット・ストックの組み合わせ、さらにはH&K以外での第三国ライセンス生産製品などを含めると、M4(AR-15)シリーズなどと同様、その種類は無数ともいえます。
そして、今回、東京マルイが次世代MP5のモデルとして選んだのは、MP5がサブ・マシンガンとして花形の地位を保っていた1990年代製造の“MP5A5”。しかも、スタンダード電動ガンのモデルとなっている3ポジション・トリガー・グループ搭載MP5-Navy仕様ではなく、3バーストを含む4ポジション・トリガー・グループを搭載した正真正銘の標準型(ドノーマル)MP5A5です。
新型バット・ストックを搭載したMP5F(MP5E2)をはじめ、21世紀以降に主流となった強化型MP5や最新パーツで組み上げられたタクティカル・カスタム仕様MP5などではなく、東京マルイは記念すべき次世代MP5シリーズとして、あえて1980年代に登場した改良型MP5であるMP5A5をチョイスしたのです。
軍・警察を問わず、世界各国の戦術部隊で愛用されたオールドスクールな超ド定番モデルだからこそ、ダイ・ハード全盛世代の1980年代後半から近年まで幅広い年代・装備とも相性が良く、MP5フリークも納得のモデル選定だと思います。
▲東京マルイ製次世代電動ガンMP5A5のモデルとなった実物のMP5A5サブ・マシンガン(無可動実銃)
とりあえず、ざっと調べた次世代MP5の特筆すべき主な特徴は下記のとおりです。
・シュート&リコイルエンジン搭載
トリガーを引くことで、発射と同時にボルトを模した約300gのウェイトが作動し、本体内部で発生した強烈な反動が全身に伝わります。また、マガジンが空になると発射作動がストップするオートストップ・システムと、ボルト・ハンドルを引いてオートストップを解除するボルト・リリース機構を搭載。作動や操作性のリアリティを追求したモデルとなっています。
・3バーストを再現
セミ/フルオート発射に加え、トリガーを引くと3発発射する3バースト発射を完全再現。左右どちらからも操作可能なセレクターは、メカBOXを貫通する軸で連動し、スムーズな回転としっかりしたクリック感を実現しました。
・FET搭載
従来の機械式スイッチに代わり、FET(電子式スイッチ)を搭載。機械式スイッチに比べて接点で発生する電流ロスが少なくなり、トリガーを引いてからBB弾を発射するまでのレスポンスが向上しています。
・M-SYSTEM
マイコン(MCU=マイクロ・コントローラー・ユニット)がFET、FC(Fire Control)、バッテリー、モーターを総合的に監視・制御する「M-SYSTEM」を新開発。7ヶ所のセンサーからの情報や様々な電圧を監視して、射撃モード切り替えやモーターの回転制御を行うだけでなく、各所の破損や異常を検知して作動をストップするなど、安全性も兼ね備えたシステムとなっています。
・外観の再現度を追求
アッパーレシーバーなど多くの金属製パーツに、本物に近い質感の粉体塗装を採用。また、ハンドガードやロアレシーバー、バットプレート、セレクター、コッキング・レバーは、本物の素材に近い強化ナイロン樹脂で成形しています。
・各所の剛性をUP
コッキング・ハンドルの部品構成の見直し&強化ナイロン樹脂の採用により、ロックしたコッキング・レバーを叩いて戻す、通称「HKスラップ」が可能。また、スライド式リトラクタブル・ストックも新構造になり、リアルさと剛性がアップしています。
・アジャスタブル・リアサイト
ドラムタイプのリアサイトは、本物同様に付属のリアサイト・アジャストツールで着弾の上下を、プラスドライバーで着弾の左右を調整することが可能です。
・プレス仕上げのリアルなマガジン
装弾数72発。本物同様に継ぎ目を全周溶接した、スチールプレス製アウターケース採用のマガジンが付属します。
-東京マルイ公式Webサイトより引用抜粋-
う~ん、これらの主な特徴を見るだけでも次世代MP5が従来の次世代電動ガンとは一線を画する、全くの新世代モデルであることが分かります。
そして、なによりもマルデカ宣伝本部の“デカ広報”こと、広報課島村さんの熱量から、東京マルイが次世代MP5にかける本気度の高さがうかがえます。
なんやかんやで7月ころには発売日が決定し、速攻予約。
発売日を首をなが~くして待つ日々も、マルデカ宣伝本部からは開発裏話を含む追加情報が続々公開され、さらに期待は膨らむばかり・・・。
そして、いよいよ待ちに待った発売日に入手!
・・・だったんですが、時期が悪く多忙により開封の儀を催せず。
期待が大きいからこそ、初対面を適当には扱いたくないマニア心が響き、最近になって今さら開封に至ります。
今後、なが~い付き合いとなるであろうエポックメイキングな新製品、次世代MP5。
自分のための備忘録も兼ねて、数回にわたって気まぐれにレビューをしていこうかな~と思います。
当方、あまりメカ関係には詳しくないので、こちらでは主に実銃と比較した外装の再現性や実物パーツとの互換性などに焦点を当てていくつもりです。
さて、前置きが大変長くなりましたが、初回は開封の儀をおおくりします。
マルデカ宣伝本部いわく、MP5本体同様にこだわりをもってデザインしたというパッケージ(73cm x 32cm x 11cm)。
黒を基調として余分な要素を排したシンプルなデザインからは、洗練さと高級感を感じられます。
さらにパッケージ表面には、ツルツル&デコボコと肌触りの良い特殊な表面加工が施されています。
これらのデザインは、MP5の主要ユーザーである警察特殊部隊の装備品、とりわけタクティカル・ベストなどで使用されるナイロン生地をイメージしているとのことです。
パッケージ四方の“MP5A5”の文字は、銀の光沢に加えて金属加工製品のようなヘアラインが浮いており、スタンダード電動ガンとは明らかに異なった高級仕様となっています。
これ、当初は銀紙を張り付けた箔押し加工だと思っていたのですが、実は元々パッケージ表面全体が銀紙で、MP5A5の文字列だけを残して黒いナイロン生地風の表面加工を施しているとのこと。
東京マルイ渾身の作だけあって、パッケージだけでも結構なコストが掛かっているようです。
う~ん、さらに期待が膨らみます。
それでは、いざ開封!
おお、中身は至ってシンプルな印象。
黒を基調としたモダンなパッケージなので、このままディスプレイしても絵になりそうです。
とりあえず、内容物を眺めます。
最初に目を引くのは、もちろんMP5A5本体。
手に取らずとも、外観だけでも伝わってくるホンモノ感・・・。
明らかに従来のスタンダード電動MP5シリーズとは異なる只ならぬ雰囲気です。
レシーバーとグリップ・フレーム周辺。
実銃を忠実に研究・再現したと豪語するだけあって、外観のリアリティは実銃に迫るものがあります。
レシーバーの表面仕上げは実銃と同様の粉体塗装を採用し、質感は限りなく実銃に近いリアリティを再現しています。
また、形状だけでなく、素材の選定にまでこだわり抜いたという強化ナイロン樹脂製グリップ・フレームは、H&K社製の実物と見まごうばかりです。
東京マルイ製スタンダード電動ガンMP5Jでは、ポジション表示のみの再現だった3バーストですが、次世代MP5では電子制御による3バース射撃機能が実装されています。
フロント周辺。
グリップ・フレーム同様、ハンドガードの形状や質感も実物を忠実に再現されています。
コッキング・チューブに設けられたコッキング・ハンドルは、次世代電動ガン“MP5A5”の真骨頂ともいえます。
従来のスタンダード電動ガンではコッキング・ハンドルは、“ただの飾り”でしかありませんでした。しかし、次世代MP5では実銃同様の射撃動作を擬似的に再現し、オート・ストップ機能とコッキング・ハンドルが連動したボルト・リリース機構を搭載。
射撃中、マガジンが空になるとオート・ストップ機能により動作が一時停止、再びフレッシュ・マガジンを装填し、コッキング・ハンドルを引くとオート・ストップ機能が解除され、射撃が可能となります。
このボルト・リリース機構は、HKウェポンでは定番となった実銃同様の装填動作、通称“HKスラップ’(HK Slap)”に対応。実銃のようにハンドルを後退位置から激しく叩いて前進動作させても、ビクともしない高い剛性を実現しているとのことです。
本体に続いて付属品を眺めます。
まずはマガジン。
本体には72連射ノーマル仕様マガジン1本が付属。
本体の素材には、実物マガジン同様の堅牢なスチール・プレス製アウター・ケースを採用。さらに実物にも施されている継ぎ目の全周溶接加工が施され、スタンダード電動ガン専用マガジンとは明らかに異なる雰囲気です。
パッケージ内には予備マガジンを保持するスペースも確保されており、LE(法執行機関)向け実物マガジンの刻印をオマージュした紙製ダミー・マガジンで覆われています。
そして、こちらは次世代MP5のために新規設計された“3LUG(ラグ)マズル・アダプター”。
銃口にネジ込み式サプレッサー用のスクリューをもたない次世代MP5は、銃身先端部分に3つの突起を設け、各種マズル・オプション・デバイスを装着可能な“3ラグ”を装備しています。
HKウェポン・システムでは伝統的な3ラグ・システムですが、対応可能なマズル・オプションは当然、同システムに対応したモデルに限られます。
このマズル・アダプターは、既存のネジ込み式サプレッサーを本機で運用するための変換アダプターで、アダプターを介して14mm逆ネジ対応のサプレッサーを装着運用することができます。
また、アダプター本体に加え、東京マルイ純正サイレンサーに応じたスペーサーも付属しています。
続いて各種付属品一式のご紹介。本機には以下の付属品が同封されています。
・3ラグ対応保護キャップ
・次世代電動ガンMP5用リアサイト・アジャスト・ツール
・0.2g高精度BB弾
・M3止めネジ用六角レンチ 1.5mm(ギアかみ合わせ微調整で使用)
今回は撮影し忘れましたが、パッケージ中敷きの裏側には、他の電動ガンに付属しているタイプと同様のチャージャー/チャージング・ロッド、クリーニング・ロッドが同封されています。
パッケージ上蓋の内側には、取扱い説明書などの書類一式が同封された封筒が収まっています。
こちらが同封書類一式。
ドイツ語が表記されたそれっぽい白封筒。
ドイツ語は全くの門外漢なのですが、翻訳機で翻訳してもらったところ、黄色でハイライトされた中央の一文は「オペレーター・マニュアル」、その下には「取扱い説明書が付属しています。いつでも確認できるように手元に置いておいてください。また、紛失しないように注意してください。」との旨が記載されているようです。
純白の封筒に反して、渋く真っ赤な体裁が目を引く取扱い説明書。
マルデカ宣伝本部でも明かされていましたが、このデザインは実銃の取扱い説明書を再現したものです。
ちょうど、手元に実銃用の古い取扱い説明書がありましたので、並べてみました。
渋い色合いといい、独特の質感模様といい、よく再現されていると思います。
VFC MP5シリーズをはじめ、海外製トイガンはこういったパッケージにあまり手間を掛けたこだわりを感じることが少ないのですが、些細なことでもマニアを“ニヤリ”と満足させる、こういった徹底した遊び心や気遣いは、日本のメーカーならではだなぁと感心します。
東京マルイ製品の説明書ではお馴染みの実銃概要説明、次世代電動ガンMP5の特色などが記載されています。
なお、東京マルイ製エアソフトガン各製品の取扱い説明書については、東京マルイの公式Webサイトからもダウンロード閲覧可能です。
最後に本体をパッケージから取り出し、付属のマガジンを装着。
う~ん、本体を手に取ると、ずっしりとした正に金属の重みを感じることができます。
感覚的には初めて無可動実銃のMP5A5を手にしたときに近いですね~。
それもそのはず、リアリティにこだわり抜いた次世代電動ガンMP5A5の重量は、なんと実銃に迫る3.1kg!
既存のスタンダード電動ガンMP5A5の重量が1.9kgですから、全くもって比較になりません。
ちなみに同じ重量3.1kgのスタンダード電動ガンを探したところ、フルサイズ軍用ライフルであるM16A2が一致しました(ライバルのAK47は2.9kg)。
手に取って本体を舐めるように眺めていると、排莢口から覗くダミー・ボルト(ボルト・キャリアー)に“キズ防止シール”なるものが貼られていることに気づきました。
同封の注意書きを読むと、コッキング・ハンドルやシュート&リコイル・エンジンの動作によって、ダミー・ボルトに傷が生じるおそれがあるとのこと。
構造上どうしても可動傷が生じるAKライフルのセレクターでも、こんなシールを見たことがありますね。
・・・美術品じゃなくてサバゲーでガンガン使う実用品なんだし、傷ついてなんぼじゃい!!
ということで、ペロっと早々に剥がします。
最後に別途購入した72連射予備マガジン(定価3,480円)たち。
私が予約購入した店舗では、予備マガジンはお一人様3本までしか購入できなかったなので、とりあえず最大数を確保しました。
本体に付属したマガジンを加え、全部で4本もあれば合計弾数およそ280発。フルオートを多用しなければ、ゲームではなんとかなりそうです。
なお、ゲーマーには欠かせないゼンマイ巻き上げ式の200連射マガジンは、本日9月10日発売。
もちろん、予約購入済みです。
200連射マガジンの仕様については現物到着後、レビューを加えさせていただきます。
ということで、次世代電動ガン“MP5A5”開封編は以上となります。
天下の東京マルイが電動ガン発売開始30周年の節目に、満を持して発売した製品だけあり、フルスチール外装が当たり前となった既存の海外製高級モデルで肥えた目をもつ往年のMP5フリークであっても、決して期待を裏切らない素晴らしい仕上がりです。
本機の異次元級ともいえる実射性能の高さについては、既に多くの皆様がレビューされていますので、次回以降は東京マルイが細部までこだわり抜いたという本体ディティールの再現性について取り上げたいと思います。
それでは!
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
架空私設特殊部隊 Team JP-SWAT
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