2016年08月09日
ASP Protector Concealable Baton P16 Airweight

“ASP(Armament Systems and Procedures)”社製のタクティカル・バトン(特殊警棒)である“Protector Concealable Baton(プロテクター・コンシーラブル・バトン) ”シリーズの“P16 Airweight(エアウェイト)”モデルです。
米国ウィスコンシン州アップルトンに本社を置くASPは、米国ミシガン州立大学でポリス・マネジメントの博士号を取得し、30年以上にわたって軍・警察などの各種タクティカル・ユースにバトン(警棒)を用いたデフェンシブ・タクティカル・テクニックを指導するケビン・パーソンズにより、1976年に設立された米国の総合ディフェンス・ウェポン・メーカーです。
同社の看板商品である高品質の特殊警棒は、その信頼性の高さから全米の警察機関やFBIをはじめとした連邦捜査機関 、世界各国の警備組織などに制式採用されており、この他にも高品質手錠やトレーニング用レッドガンなど、法執行関係機関向けアクセサリーの製造で有名です。
Photo:ASP(Armament Systems and Procedures)
フリクション・ロック方式を採用したプロテクター・コンシーラブル・バトン(Pシリーズ)は、主に私服で活動する警察官や秘匿捜査に従事する潜入捜査官、SPをはじめとした警護要員向けに開発された秘匿携帯用の小型タクティカル・バトンです。
同社の代表的製品であるフリクション・ロック・バトン・シリーズは、全米の警察や連邦捜査機関をはじめとした各種法執行関係機関、世界各国の警備組織において長年にわたって圧倒的な採用実績を誇る特殊警棒(伸縮式警棒)です。
その製品名のとおり、最大の特徴はスチール・シャフトの摩擦力を利用したロッキング・システムの採用です。
バトンを大きく振りかざすと遠心力によって瞬時に伸縮式のシャフトが伸長し、鋼材の摩擦力によって伸長状態を強力に固定します。
また、バトンを収縮させる際は、コンクリートなどの硬物に先端部分を勢いよく垂直に打ち付けます。
伝統的で複雑な機構をもたない摩擦力によるシャフト固定方法は、本体の構造を比較的単純にできるため、伸縮式警棒に必要とされる接合部の強度や伸張時の機械的信頼性を保持しやすく、メンテナンスも容易なうえ、さらに生産単価も低く抑えられるメリットがあり、現在でも採用例の多い方式です。
フリクション・ロック・バトン・シリーズでは本体に用いる鋼材の素材別に、ブラック・クロム・フィニッシュ(4140クロムモリブデン低合金鋼に黒色クロムめっき表処理面加工を施した標準仕様)、エアウェイト(航空機や小火器などに使用される7075 T6アルミニウム合金を用いた軽量仕様)、エレクトロレス・フィニッシュ(4140低合金鋼に無電解ニッケルめっき表面処理加工を施した防錆仕様)の3種類のモデルをラインアップしています。
Photo:ASP(Armament Systems and Procedures)
法執行者による秘匿携帯でのEDC(Every Day Carry)を前提としたPシリーズでは、最軽量のエアウェイト仕様のみがラインナップされ、携帯の自由度を高める着脱可能なスナップ・ロック・クリップが本体に付属しているのが大きな特徴です。
このクリップを用いることで、従来のバトン・ホルダーに格納した一般的な携帯方法だけでなく、パンツやジャケットのポケット、ベルトなどの着衣を利用したバトンの携帯が容易になりました。
現在、Pシリーズにはシャフト伸長時のサイズ別にP12(12インチ)、P16(16インチ)、P21(21インチ)の3種類がラインナップされています。

▲本体は突起のないロー・プロファイル・デザインが特徴で、他の装備品に干渉せず、私服での秘匿携帯時でも目立たない。Pシリーズ最大の特徴が携帯性の幅を広げる着脱可能なクリップの採用だ。エアウェイト・シリーズ最軽量の本体に加え、着衣のポケットやベルトに装着可能なクリップを設けたことで、文字どおり“ポケット・バトン”としての携帯が容易となった。

▲クリップは破損の心配の少ない堅牢な金属製で、本体グリップに刻まれた数段のセレーションの任意の位置に装着できる。この金属製クリップは販売初期のタイプで、後にミリタリーファステクスで有名なITW社製のネクサス・クリップに変更された。高耐久ポリマー製の大型ネクサス・クリップは、装着を容易にするリテンション機能を備えており、使い勝手が向上している。

▲本体重量は約180g、全長は収縮時が約16cm、伸長時が約40cmで特殊警棒としては比較的小型のサイズだ。“エアウェイト”のシリーズ名を冠しただけあり、同サイズの合金鋼製警棒と比べると圧倒的に軽いことが実感できる。これは日常的に長時間の警棒携帯を余儀なくされる警察官をはじめとした法執行者にとって大きなアドバンテージだ。

▲特殊警棒の鋼材として航空機や米軍のM16シリーズなどの小火器にも用いられる7075 T6アルミニウム合金を採用。警棒のシャフト専用にカスタムされた7075 T6アルミニウム合金は、標準仕様のブラック・クロム(黒色クロムめっき表面処理加工を施した熱処理済みの4140低合金鋼)と比較して45%の重量でありならが、強度損失率は僅か2%のみであり、驚異的な軽量性と耐久性を実現している。なお、打撃面となる最上部の1段目のシャフトのみ打撃時の速度と威力を増すため4140低合金鋼を採用しており、警棒の振りかざしから打撃までの一連動作の応答速度は、軽量なエアウェイトが一般的な合金鋼製警棒を上回る。

▲上がP16で下がF16 両者ともエアウェイト・モデルで、全長や打撃用シャフトの鋼材など基本的な構成は同一だが、滑り止め用のフォームなどを設けずグリップのデザインを極限まで簡素にしたP16の方がF16よりも30gほど軽い。Pシリーズには本体に滑り止めの細かなセレーションが施されており、素早い振りかざしでも高いグリップ性能を誇る。

▲警察比例の原則に従い必要最小限度の警察権を行使する警察官にとって、最も身近な低致死性武器が警棒である。しかし、特殊鋼製の強力な打撃武器である警棒は、その使用方法を誤れば人を容易に殺傷することが可能であり、警察権の行使に伴う必要以上の武力行使を防止するためにも適正な警棒使用には十分な理解と訓練が不可欠だ。
※日本国内では個人による警棒の購入所持自体に法的規制はありませんが、法令行為及び正当業務行為その他の正当な理由なく公共空間で警棒を隠匿携帯することは軽犯罪法違反(凶器携帯)に抵触する場合があるので、ご注意ください。なお、過去の判例では警備や警護目的などの正当業務行為を除き、単純な護身目的での警棒の隠匿携帯については、違法性阻却事由を認めない場合が多数であり、検挙の対象になる可能性が極めて高いため、注意が必要です。
保管場所 「A」
出品名 「ASP タクティカルバトン(特殊警棒) P16」
状態 「中古」
数量「1」
開始価格 「4,800円」
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト
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