2016年07月25日
救難隊の緊急自動車
みなさん、こんにちは!
数日続いておりました護衛艦「せとぎり」ネタも最後です(多分・・・)。
当日、会場で珍しい緊急自動車を見つけたので、おまけ程度にご紹介したいと思います。
緊急自動車マニア以外の方はスルーして下さいね。
車体の表記を見てのとおり、航空自衛隊入間基地の分屯基地である新潟分屯基地所在の航空救難団新潟救難隊の車両です。
当日は新潟救難隊所属の捜索救難機(U-125A及びUH-60J)が護衛艦上空において展示飛行を行っており、これの現地連絡役として救難隊員が現地入りしていたようです。
車種は日産自動車が製造するミドルサイズのクロスオーバーSUVであるエクストレイル。
パトカーや消防車、血液運搬車からJRの保線作業車両まで他の緊急自動車にも数多く採用されている定番の人気車種です。
塗色は緊急自動車としては珍しい特徴的な青色ですが、捜索救難機と同じ洋上迷彩を意識しているのでしょうか・・・。
パトカーなどと同じく、スピーカー付きのV字型赤色灯(散光式警光灯)をルーフ上に装備し、緊急走行が可能となっています。
以下蛇足ですが、恥ずかしながら空自の救難隊が緊急指定自動車を運用している事実をこのとき初めて知りました・・・。
いえ、消防と同じように人命救助という重大任務から“航空救難最後の砦”である空自救難隊での緊急指定自動車の運用は当然だと思います。
しかし、同種の海上航空救難任務を遂行する海上保安庁が陸上において緊急車両の運用を許されていないという有名な話を聞いていたので、自衛隊の航空救難隊だけに認められているのが意外だったのです。
海上保安庁では有名な特殊救難隊(SRT)や特殊警備隊(SST)ですら緊急指定自動車を運用していません。
巡視船や航空機を運用していても、特殊救難隊や各管区の潜水士などが陸上経路で救助現場まで急行することは珍しくなく、実務上の弊害から警察庁への再三の申請にも関わらず緊急自動車運用性の必要性が認められず、却下されているようです。
一刻一秒を争う救命現場に赴く際でも、緊急走行で急行する消防の救助隊を尻目に、海上保安庁の車両は一般車両と同様に信号や制限速度を遵守しなければならないのです。
これも実におかしな話です。
東日本大震災をはじめ近年の大規模災害現場では、海保も消防や警察、自衛隊と同じように陸上における航空救難活動を数多く実施しています。
少し話が脱線しましたが、空自の救難隊と同じく、一刻も早い海保救難隊運用車両の緊急自動車指定が望まれます。
それでは!
イベントの詳細は、自衛隊新潟地方協力本部のウェブサイトをご覧ください。
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)公式サイト
この記事へのコメント
写真のパトライト付きエクストレイルはおそらく、救難隊の車両というより基地の警備車両だと思われます。
他基地の警備小隊の車両と同じですし、新潟分屯基地は救難隊が基地業務を持っているので。
他基地の警備小隊の車両と同じですし、新潟分屯基地は救難隊が基地業務を持っているので。
Posted by 通りすがり at 2016年12月20日 11:15