2017年04月15日
金属製美術品・・・
しばらくVFC MP5ネタが続きましたが、新しいMP5を調達したので、ご紹介します。
今回の荷物の送り主は、東京上野に本店を構えるシカゴレジメンタルスさん。
この業界では説明不要かと思いますが、日本唯一の無可動実銃専門店です。
ということで、今回の新規調達装備は無可動実銃のMP5です。
無可動実銃とは、実銃の発射機能を排除する加工を海外で施し、公的機関の検査を受けて合法的に輸入された装飾品の総称です。
銃身内部や薬室などは溶接閉鎖され、実弾の装填は不可能な構造になっており、ボルトなどの発射機能に関連する可動部品も溶接されています。
便宜上「無可動実銃」と表記されますが、銃刀法上の実銃(真正銃)には該当しないため、国内における無可動実銃の売買や所持に法的制約は一切ありません。
初めての購入でしたが、品名は「金属製美術品」で届くんですね。
さすがに一般的に認知されていない「無可動実銃」の表記では、あらぬ誤解を受けそうです。
VFC MP5が10挺以上は買える値段だったので、どんな感じで届くのかなぁと思っていたのですが、当たり前ながら普通のトイガンと同じように段ボールでの丁寧な梱包でした。
唯一の違いは、保険付きの宅配便だったことぐらいです。
同社の発行するカタログや定期刊行誌のバックナンバーなどが同封されていました。
専門誌でも取り上げないような珍しいモデルから有名モデルまで、実銃に関する詳細な解説付きのため、ただ眺めているだけでも楽しく、資料的価値もあります。
それでは早速開封。これでもかというくらい厳重な梱包を解いていきます。
初めて手にする無可動実銃ということもあって、少しドキドキ。
遥か昔、初めて電動ガンを手にしたときのトキメキに近いでしょうか。
ほのかなガンオイルの香りと黒光りした重厚な金属感。
やはり、実銃(無可動ですが・・・)の雰囲気はどんな精巧なトイガンとも比較になりません。
大人になっても新しい玩具を手にしたときの感動は健在です。
マガジンなど付属品の梱包も解いていきます。
開封完了。
ご覧のとおり、今回調達したモデルは現代のMP5シリーズの標準モデルであるMP5A5です。
数年前、発売直後のVFC MP5A2を初めて手にした際、従来のプラスチック製電動ガンなどに比べて、その剛性の高さに感動した記憶があります。
しかし、さすがに実弾を放つ実銃は一段上の剛性といいますか、把持して構えた際の感触が明らかに異なります。
MP5A5は、標準的な3ポジション・トリガー・グループを有するMP5A3に、3点バースト射撃機能を加えた4ポジション・トリガー・グループを追加した発展モデルです。
また、MP5A3/A5共に旧来のフィンガー・グルーブ付きグリップ・ハウジングについても、両利きでの射撃に対応するようコントロール・セレクターを両側に設け、SEF表記から国籍を問わず視覚的に判別が容易なピクトグラム表記を採用したスムースなデザインの新型グリップ・ハウジングに変更されています。
同時に旧来の薄型ハンドガードについても、把持した際の安定性が増した幅広のデザインになりました。
基本性能に変化はありませんが、これらユニバーサル・デザインの加味によって、現代のMP5は一層と近代的な外観になっています。
早速、付属のマガジンを装着。
今回のモデルには、日本警察仕様のMP5(機関けん銃)でも採用されているオプションの純正大型フラッシュ・ハイダーが付属していました。
ハイダーはMP5シリーズ特有の3ラグ・バレルに対応しているため、専用工具を用いずに着脱可能です。
ショルダー・ストックは標準的なリトラクタブル・ストックですが、ラバー製の大型バットパットが装備されたFタイプ・ストックと換装すれば、外観だけでも日本警察仕様のMP5(機関けん銃)を再現できそうです。
せっかくなので、純正ユーザー・マニュアルも一緒に調達。
左がドイツ語版、右がドイツ語版を翻訳した英語版です。
基本的な操作手法に加え、パーツ・リストから分解結合、メンテナンス要領までMP5の運用に必要とされる最低限度の情報が記載されています。
こちらも一緒に調達したオプションの純正ローダー(左)とアンローダー(右)。
MP5のマガジンに装着することで、迅速な装弾と抜弾が可能となります。
なお、ローダーとアンローダーは、携行時の利便性を考慮し、上下に結合することができます。
さて、とりあえずの調達報告でしたが、各部のディティールや本銃個体の来歴詳細については今後ご紹介する予定です。
無可動実銃は、銃の一義的な存在意義である実弾の発射機能を完全に殺しているため、銃器愛好家の中にも存在に否定的な意見があるのは確かです。
しかし、それが元々実銃として世に存在していたことは事実であり、例え外観だけであってもトイガンでは味わえないロマンが存在するのは間違いありません。
高い評価を得ているVFC MP5シリーズであっても細部の設計は実銃とは異なる箇所が多く、一部加工を施さなければスコープ・マウントやストックなど実銃用アクセサリーの装着はできません。
MP5好きとしては、手持ちの実銃用アクセサリーが無加工で装着できるだけでも無可動実銃には大きな存在価値があるのです。
それでは!
日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)
架空私設特殊部隊 Team JP-SWAT
JP-SWAT on YouTube
Posted by JP-SWAT.com at 19:50
│無可動実銃│NB MP5A5 / 1993
この記事へのコメント
うお、すごい。勉強になります。
Posted by ショーコム at 2017年06月06日 01:52